こんにちは、つけものなすです。
今回は、地球の限界に迫るドキュメンタリー『地球の限界: “私たちの地球”の科学』(21年)について書きたいと思います。
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地球の限界: “私たちの地球”の科学
9つの分野
『地球の限界: “私たちの地球”の科学』(原題:Breaking Boundaries: The Science of Our Planet)は、2021年6月4日から配信開始されたNetflixオリジナル・ドキュメンタリーです。上映時間は1時間14分。
人間の負荷によって、地球の安定は崩れました。
スウェーデン出身の環境学者であるヨハン・ロックストロームは、地球を安定させるために必要不可欠な要素を9つの分野(気候、大地、生物の多様性、淡水、栄養素、海洋酸性化、汚染物質、エアロゾル、オゾン層)に分けしました。
それぞれの分野の限界値を定めることにより、地球を守る指針が生まれ、地球の崩壊を防ぎ、安定させようとします。
ヨハンは「たった50年で1万年もの間変わらなかった地球を変えてしまった」と話します。地球の大地の半分は農地に変わり、海の半分以上で漁業を行い、人口の90%の人が汚れた空気を吸っています。
今回は、本作で述べられた9つの分野について書きたいと思います。
気候
昔は10年間で10度以上の気温の変化がありましたが、1万年前から気温が安定し、平均気温が±1度にとどまりました。この時代を地質学的に完新世と呼びます。
北極と南極に氷があることで、地球の気温は安定しています。氷は太陽エネルギーを跳ね返し、地球を冷やしています。しかし、温暖化の影響で氷床がとけ始め、氷は吸熱し地球を温め始めます。
グリーンランドでは、温暖化の影響で毎秒1万立方メートルの氷がとけています。グリーンランドの氷が全てとけると、世界の海面が7メートルも上昇します。このまま温暖化が続くと、グリーンランドは消えてしまいます。
温暖化の原因は温室効果ガスです。地球の平均気温と二酸化炭素濃度の変動は連動していましたが、産業革命が起こり、1988年には二酸化炭素濃度が350ppmを超えました。
二酸化炭素濃度は350ppmまでが安全域とされていますが、現在は415ppmに達しています。450ppmを超えると、危険領域となります。気候の限界値を超えています。
大地
熱帯雨林の研究者であるカルロス・ノブレは、アマゾンの森林が気候に与える影響を調査しました。調査の結果、アマゾンの森林は乾燥していることが分かります。
アマゾンの乾季は長くて3ヶ月ですが、温暖化の影響や放牧、大豆畑のために森林が破壊され、1980年代から10年ごとに乾季が6日長くなっています。森林が破壊されることにより、雨を降らせる力が弱まります。
乾季が4ヶ月を超えると、森林は枯れ果てサバンナ化して、大量の二酸化炭素が放出されます。カルロスの調査結果だと、今後30年で2000億トンの二酸化炭素を放出すると言われています。この量は、過去5年間に世界で排出された二酸化炭素の量に匹敵します。
生物の多様性
世界の動植物は800万種とされていましたが、このうち100万種が絶滅の危機にあり、約50年間で野生生物の個体数は68%も減少しました。
世界中の農作物の70%が受粉を昆虫に頼っていますが、大規模な単一栽培によって昆虫の数は激減します。農作物を栽培することによって、栽培するのに不可欠な昆虫を排除しています。
生物は人間が生きている上で欠かせない生き物です。生物の限界値を示すのは難しいですが、限界値を超えているといっても過言ではありません。
淡水
人間が生きるためには、1日3000リットルの淡水が必要とされています。衛生や飲用に50リットル、家事に100リットル、産業に150リットル、食料に2500リットル以上が使われています。
淡水に関しては安全域にいますが、急速に危険域へと進行しています。
栄養素
科学的な方法で農作物の肥料を作成し、効率よく食糧生産数を増加させることができました。しかし、農作物の必要以上に肥料をまき、余った肥料は川に流れ栄養過多となります。この現象を富栄養化と呼びます。
富栄養化により、湖では藻が繁殖し、強い悪臭を放ちます。腐敗していく中、分解するのに酸素が使われます。湖の酸素が減少することにより、湖底の堆積物の構成が変わり、窒素やリンが放出されます。
この問題は湖だけでなく海でも同じことが起こっており、デッドゾーンと呼ばれています。デッドゾーンは、世界に数百カ所も存在すると言われています。栄養素に関しては限界点を越え、危険領域に踏み込んでいます。
海洋酸性化
人間が排出する二酸化炭素の三分の一程度は、海で吸収されています。二酸化炭素の吸収によってpH値が変化し、海洋酸性化が進みます。過去数十年で世界の海は26%酸性に傾きました。
海洋酸性化は、約2億5000万年前に発生した生物の大量絶滅を引き起こした原因ともされています。大気中の二酸化炭素濃度が高い状態が続くと、海の酸化は続きます。現在は安全域とされていますが、いつどうなるかは分かりません。
汚染物質
核廃棄物や残留性有機汚染物質、重金属やマイクロプラスチックなどの新規化学物質のことを指します。限界値は不明です。
エアロゾル
エアロゾルは大気中の粒子のことで、大気を汚染します。汚染の原因の75%は、ガソリンなどの化石燃料です。エアロゾルは地球を暖めている太陽光を遮断し、地球を冷却し、温暖化の影響を40%軽減しています。
温暖化には好都合と思うかもしれませんが、毎年700万人以上の命を奪い、平均寿命を3年も縮めています。大気汚染の限界値は定められていません。
オゾン層
オゾン層は太陽光に含まれる有害な紫外線を吸収し、遮ってくれます。紫外線はDNAに影響を与え、深刻な病を誘発します。
1980年代にオゾンホールが発見されました。オゾンホールは、オゾンの層が薄くなり穴のように見える場所があり、ここをオゾンホールと呼んでいます。原因は待機中に排出された科学汚染物質です。
科学者の警鐘で、各国は科学汚染物質を減らすよう政治が動き出しました。その結果、高リスク域から安全域に戻ることができました。
自分たちにできること
産業革命以降、人間は2兆4000億トンの二酸化炭素を排出しました。気温の上昇を1.5度未満にするには、あと3000億トンしか排出できません。現在の年間400億トンの排出を続けていくと、7年間で許容量の限界に達します。
そのためには二酸化炭素の排出量を徐々に減らしいくしか方法がありません。現実的には、年間6~7%減が限界と考えられています。
私たち個人で出来ることは、樹木を育て、肉よりも野菜を選ぶなど健康的な食事を取り、極力ゴミを出さないことです。
個人で出来ることには限界があります。あとは政治が動くしかありません。
参考文献
Breaking Boundaries: The Science of Our Planet | Netflix Wiki | Fandom
https://netflix.fandom.com/wiki/Breaking_Boundaries:_The_Science_of_Our_Planet
地球史上最大の絶滅、海洋酸性化が原因か 研究 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
https://www.afpbb.com/articles/-/3045058
環境省_南極キッズ − オゾンホール
https://www.env.go.jp/nature/nankyoku/kankyohogo/nankyoku_kids/donnatokoro/kankyou/ozone.html
富栄養化って、何ですか? | 水 | 環境なぜなぜ110番 | 科学 | 学研キッズネット
https://kids.gakken.co.jp/kagaku/eco110/ecology0084/
要約していただいて ありがとうございます
いろんな人にこの映画を観てもらえたら地球の危機的状況気付いてもらえるかも・・・
興味関心のない人には1時間14分は長くても つけものなす さんのこの記事なら
ちょっとの気付きになるかもしれませんね
僕は最近退職し地球保全に係る仕事に就きたい 無ければ起業したい と思ってる
61歳人生終わりかけの たまに娘から“クソジジイ”って言われる
常識不備男です
近くホームページやFacebookを立ち上げたいと奮闘しとりますと
ぜひとも こちらの記事を引用 またはリンクさせていただきたく
メッセージさせてもらいました
承諾の可否 連絡いただけましたら幸いです
よろしくお願いします
コメントありがとうございます!
ぜひぜひ引用してください!
返信ありがとうございます
メッセージ差し上げた後 もう一度映画を観てみました
改めて思うに もっと大勢の人に見てもらえればなぁって
引用させていただく時には
映画をまた見直し 追記することもあると思います
つけものなす サンの原文+追記スタイルでURLも載せるつもりです
また いつかおもろいご縁がありますように
常識不備男sonoda kazuya