【ネタバレ感想】『ザ・トリップ』夫婦が殺し合うも何故か共闘する

今回は、夫婦が殺し合うノルウェー映画『ザ・トリップ』(21年)について書きたいと思います。

ドタバタコメディです。

 

ザ・トリップ

ラーシュ

『ザ・トリップ』(原題:I onde dager)は、2021年10月15日からNetflixで配信開始されたオリジナル映画です。上映時間は1時間54分。

監督は、トミー・ウィルコラ。出演は、ノオミ・ラパス、アクセル・へニー、アンドレ・エリクセン、クリスティアン・ルーベクなど。

主人公のラーシュはテレビドラマの監督を務め、女優のリサと結婚しています。ラーシュは映画の監督も務めていましたが、資金不足となり断念することになりました。そのあとはギャンブル依存症になり、多額の借金を抱えています。

リサは女優として活動していますが、仕事が少なく、オーディションにさえ受かりません。ラーシュとリサは自分の人生が上手くいかないのはパートナーのせいだと決めつけ、夫婦喧嘩が絶えません。

ラーシュは父親が暮らしている老人ホームへ行き、父親に父親が所有している山小屋で、リサと休養を取ることを伝えます。父親はテレビドラマの仕事をすることを認めておらず、「痛みや地獄を経験しろ」と言います(後に体験することに…)。部屋のテレビからは、刑務所から3人の囚人が脱獄したとのニュースが流れています。

山小屋に着いたラーシュとリサは、山小屋の扉(暗証番号を入力して開ける)を開けようとしますが、機械が壊れているため、鍵を使って中に入ります。室内の床には食べかすが落ちていて、ラーシュのお気に入りのセーターが紛失しているなど、少し違和感を感じます。

2人は夕食を終えてゲームを楽しんでいますが、ちょっとしたことで口喧嘩をしてしまいます。険悪なムードが漂い始めます。

翌朝、ラーシュはカバンの中に大きい石を入れて、そのカバンをボートに置きます。ラーシュはハンマーを手に取り、酒を飲んで何かの覚悟を決めます。ラーシュはリサに近付き、持っていたハンマーを振り下ろします。すると、リサは手に持っていたスタンガンを使い、返り討ちにします。

 

殺し合い

ラーシュは椅子に縛られて身動きが取れません。ラーシュはリサの浮気に腹を立て、ハンマーで殴った後にボートに縛り、カバンに入れた石をおもりにして、海に沈めようとしていました。リサも同様に殺害を企てていたため、スタンガンを持って警戒していました。

リサはラーシュを狩猟に誘い、森の中で銃を暴発して殺害しようと企んでいました。リサは金がないため、ラーシュの生命保険金が目的です。

リサは銃口をラーシュに向けて撃とうとしますが、後ろからスコップを持った男が現れます。リサは男に殴られ、気絶して倒れます。スコップを持った男は、リサの家の庭掃除などの雑用をしているビクトルでした。

ラーシュとリサはお互いを殺そうと山小屋にやって来ましたが、まさかの展開になっていきます。

 

ネタバレ感想

ネタバレ注意
ここから先は物語の結末にも触れているのでネタバレ注意です。

3人の囚人

ラーシュはビクトルと共謀して、リサの殺害を企てていました。リサの生命保険金の100万の内の50万をビクトルに渡すと約束していました。

今度はリサが椅子に縛られます。ビクトルは、リサが保険金目当てだったことを知ると、自分たちも同じで100万の内の50万を貰う約束をしたと伝えます。リサは自分の保険金は100万ではなく、300万だと言います。

ビクトルはラーシュに嘘をつかれたと気付き、ラーシュに銃口を向けます。ラーシュとビクトルは揉み合いになり、銃は暴発してビクトルの手に当たり、指がぶっ飛んでしまいます。ビクトルは山小屋から出るため、玄関へ向かいます。

ラーシュは山小屋から出ようとするビクトルを阻止するため、銃を撃って殺害します。ラーシュとリサは殺し合いとなり、寝室で戦っていると、銃は暴発して弾は天井に当たります。すると、天井から男3人が落ちてきます。彼らはラーシュの父親の病室のテレビで流れていた、刑務所から脱獄した囚人です。

 

屋根裏部屋

3日前、脱獄した囚人のロイ、ペッター、デイブは森に逃げ込みます。お腹が空いたロイは、森に咲いているベリーを食べ、これが後に大変なことになります。森の中に山小屋を見つけ、扉のロックの機械を壊して中に入ります。

部屋にある食料を食べて、デイブはラーシュのお気に入りのセーターを着ます。すると、ラーシャとリサの乗る車が現れます。

3人は屋根裏部屋に身を隠し、一夜を過ごします。森の中でベリーを食べていたロイはお腹を下し、その場で大便をもよおしてしまいます。その後、ラーシャとリサが揉み合いになり、銃を暴発してその弾がロイのお尻に当たり、痛さのあまりに飛び上がり、その衝撃で天井ごと落下しました。

 

1台の車

ラーシャとリサは椅子に縛られ、ラーシャはペッターの命令に従って靴を舐め、デイブに犯されそうになります。その様子を見ているリサは、銀行に大金(12万5,000クローネ、日本円にすると約220万)があることを伝え、大金と引き換えに命拾いします。ラーシャはリサに助けられました。

その夜、ラーシャとリサは脱出を図ろうとします。工具部屋にはビリヤードの台があり、ラーシャはビリヤードの球を靴下に隠して、囚人にトイレに行きたいと伝えます。降りてきロイの隙をついて、ビリヤードの球で殴り、ロイは気絶します。ラーシャはひとりで逃げ出し、リサはロイが持っていたナイフで紐を切って逃げ出します。

異変に気づいたペッターとデイブはロイを起こして、2人を探しに外へ出ます。外へ出たことを確認したリサは部屋に戻り、車の鍵を探します。ボートの鍵を見つけますが、ロイに見つかってしまいます。後ろにいたラーシャも気付かれ、3人は取っ組み合いとなります。ラーシャは銃をぶっ放し、ロイに命中します。

銃声に気付いたペッターとデイブは部屋に戻り、ロイの死を確認します。ラーシャとリサはクローゼットに隠れます。ラーシャはリサに、自分の人生が破綻した理由をリサのせいにしていたことを謝り、ロイとの会話は最高の演技だったと伝え、クローゼットの近付くにいるペッターに突撃します。

ベッターの持っていた銃の弾は天井に当たり、倒れたベッターの顔にロイの大便が降ってきます。リサは逃げ出しますが、デイブに捕まります。ペッターは芝刈り機でラーシャを殺そうとしますが、そこに一台の車が突っ込んできます。車から降りてきたのは、ラーシャの父親です

 

老人ホームで死ぬのは嫌だ

6時間前、ラーシャの父親は知り合いから山小屋の様子が変だという連絡があり、様子を見るために老人ホームを抜け出して車でやって来ました。

父親は銃でデイブの足を撃ち抜きますが、後ろからベッターに刺されてしまいます。父親は老人ホームで死ぬのは嫌だと言っていたので、ある意味夢が叶ってしまいました。

ラーシャはデイブを撃で殺害し、お気に入りのセーターを取り返します。ベッターはリサを連れてボートに乗り、ラーシャはその後を追いかけます。ボート上では白熱の戦いが繰り広げられ、石の入った鞄をベッターにかけさせ、海に沈めます。

ラーシャも沈みそうになり、リサは助けようか迷いますが、助け出します。この瞬間は見ていてドキドキしました。二人は無事に切り抜け、山小屋で起こった事件は大々的に報道され、メディアに引っ張りだこになります。

ラーシャは山小屋で起こった事件を脚本にして、その脚本は数百万クローネで売却されます。リサを主演女優に招いて映画化することも決まり、ラーシャは監督を務め、ハリウッド俳優が出演する大作となります。ラーシャが靴を舐めている場面はカットされるなど大幅な脚色により、ヒーロー映画のような物語になっています。

 

感想

夫婦の殺し合いで始まり、最後は共闘するドタバタコメディでした。カバンに入っている石や屋根裏部屋の大便など、散りばめられたギミックを無駄なく使っていて面白いと思いました。

 

まとめ

展開が読めない映画でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

参考文献

I onde dager (2021) – IMDb

https://m.imdb.com/title/tt13109952/

 

ザ・トリップ – 映画情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarks映画

https://filmarks.com/movies/99394

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です