【ネタバレ感想】『なぜ殺したの?』SNSが事件を解決に導く

こんにちは、つけものなすです。

今回は、SNSが事件を解決に導いたドキュメンタリー『なぜ殺したの?』(21年)について書きたいと思います。

なぜ殺したの?

ギャング

『なぜ殺したの?』(原題:Why Did You Kill Me?)は、2021年4月14日から配信開始されたNetflixオリジナル・ドキュメンタリーです。上映時間は1時間23分。監督はフレデリック・ムンク。

アメリカのカリフォルニア州リバーサイドで、女性が銃に撃たれて殺害された事件がありました。その事件の真相に迫るドキュメンタリーです。事件を解決に導いたのはSNSでした。

2006年2月24日の午後8時43分、当時24歳のクリスタル・シオボルドが、後頭部を銃で撃たれ殺害されました。犯人はパーカーを着た男で、現場周辺では、白いフォードのエクスペディションが目撃されました。

現場周辺は「5150」という地元のギャングの縄張りであり、警察はギャングの仕業とみて捜査を開始します。「5150」は2003年頃に結成され、2~3年の間で暴行や銃撃、殺人などを繰り返しました。

リバーサイドは周辺地域と比べて物価が安いため、お金の事情でロサンゼルスやオレンジ郡に住めない人が多く集まりました。住人は「銃撃や強奪は日常茶飯事」と話します。

目撃情報をもとに犯人の似顔絵を作成し、ギャングのメンバーの写真と照らし合わせ、一人の容疑者が浮上します。警察は容疑者を取り調べますが、当日のアリバイがあり、空振りでした。

 

Myspace

捜査に進展がないため、亡くなったクリスタルの母親ベリンダ・レーンは、従兄弟の協力のもと、当時流行していたSNS「Myspace」を開設します。「5150」に関わる人物とネット上で繋がり、犯人の情報を集めます。

しかし、情報は思うように集まりませんでした。そこで、アカウントのプロフィールを亡くなったクリスタルの写真を使い、エンジェルと名付けます。

クリスタルに魅了されたのか、「5150」のメンバーであるウィリアム・ソテロ(通称ジョークス)から連絡がきます。

2006年4月、事件から2ヶ月後。ウィリアム・ソテロとやり取りをしている内に、彼の運転する車が白いフォードのエクスペディションだと判明します。そのことを知った警察は、ウィリアム・ソテロに事情聴取します。

SNSで事件が進展します。

 

ネタバレ感想

ネタバレ注意
ここから先は物語の結末にも触れているのでネタバレ注意です。

ウィリアム・ソテロ

ウィリアム・ソテロは、事件当日の状況について供述します。

彼は別のギャングである「MD」の縄張りを車で走らせ、車内には7人のギャングが乗車していました。車を走らせていると、白いエクスペディションとぶつかりそうになり、銃撃に遭いました。

銃撃にあったものの車には当たらず、銃痕や薬莢は確認できませんでした。不自然な点が残りますが、ウィリアム・ソテロは捜査に協力したため、解放されます。

乗車していたフリオ・へレディは、犯人の似顔絵と似ており、音信不通となっていました。

ベリンダ・レーンはMyspaceを通じて、ウィリアム・ソテロとやり取りを続けていきます。しかし、一向に犯人が捕まらない現状に嫌気がさし、「5150」のメンバーを誘き出して殺害しようと考えていた時期もありました。

そして、ウィリアム・ソテロに「なぜ、私を殺したの?」と本人に直接チャットで聞きます。ウィリアム・ソテロは質問に対して反応せず、その後は姿をくらませました。

 

レムス兄弟

警察は、事件当日に車に乗車していたレムス兄弟から話を聞きます。弟は事件当日に何があったか話しますが、兄は口を割りません。

「5150」のメンバーは、レムス兄弟が警察に事件について話したことを理由に、兄弟が住む自宅を放火します。幸い、両親は逃げていたため怪我人はいませんでした。ギャングにとって、裏切ることは死を意味します。

兄は家族をこれ以上危険な目に合わせられないため、警察に事件当日に何が起こったのか話します。

 

真相

事件当日、「5150」のメンバーがMDのメンバーに撃たれました。そのことを知ったフリオ・へレディは、MDに仕返しをしようとしました。

MDの車を追いかけますが、途中で見失い、交差点に車を止めていると、クリスタルの乗車する車がやって来ます。フリオ・へレディは、その車をMDだと思い込み、銃で撃ちました。ギャングは、ドラッグをやって興奮していたとも言われています。

2007年8月8日、事件から1年半後。警察はギャングの一斉摘発を行い、メキシコにいるフリオ・へレディを逮捕します。フリオ・へレディは、仮釈放なしの終身刑と言い渡されます。

2016年、事件から10年後。ベリンダ・レーンのFacebookに情報が寄せられ、ウィリアム・ソテロはメキシコにいることが判明します。結婚して子供が4人いて農家として働いていました。警察はウィリアム・ソテロを逮捕し、故殺により22年の刑が言い渡されます。

 

まとめ

ギャングの抗争に巻き込まれた、ひどい事件でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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