【ネタバレ感想】『極主夫道』伝説のヤクザが主夫を極める

こんにちは、つけものなすです。

今回は、元ヤグザが専業主夫になるアニメーション『極主夫道』について書きたいと思います。

毎話クスクス笑えるコメディです。

極主夫道

専業主夫

『極主夫道』は、2021年4月8日から配信開始されたNetflixオリジナル・アニメーションです。全6エピソードです。1エピソード約15分と短いので、とても見やすいです。

監督は、『ひぐらしのなく頃に』シリーズの今千秋。出演は、津田健次郎、伊藤静、興津和幸など。オープニングとエンディングの主題歌は打首獄門同好会が担当し、オープニングは「シュフノミチ」、エンディングは「極・夫婦街道」です。

原作はWEBマンガサイト「くらげバンチ」で連載中の『極主夫道』(2021年4月時点)です。作者はおおのこうすけ。

2020年には玉木宏主演でドラマ化もされています。

 

不死身の龍

主人公の龍は伝説のヤクザとして恐れられ、「不死身の龍」と呼ばれています。丸腰で抗争相手の事務所に乗り込み、10箇所の事務所を潰したと言われています。

背中には龍の刺青、胸には無数の切り傷。険しい表情でドス(短刀)を手に取り、何を殺るのかと思ったら、台所で弁当を作ります。作った後はスマホで写真をパシャリ。インスタ映えの角度を知っている撮り方です。

作った弁当は、妻の三久のために作ったものです。三久はデザイナーでキャリアウーマンです。龍のことを養っています。

不死身の龍はヤクザを引退して専業主夫になっていました。専業主夫になっているものの、ヤクザ用語を連発し、小麦粉のことを白い粉と呼び、荷物はアタッシュケースに入れるなど、根っからのヤクザ要素が抜けていません。そのズレが本作の面白いところです。

専業主夫としての能力は長けており、料理はもちろんのこと、パンやお菓子も作ります。ベランダではハーブを育て、DIYで家具を作り、ラテアートを作れてしまうほどの器用な男です。

不死身の龍の声を演じるのは、津田健次郎です。『極主夫道』の実写版PVでも龍役で出演しています。

町中にもヤクザが溶け込み、肉屋やクレープ屋を開いています。どのヤクザも形相は怖いのですが、ひょうきんなところが面白いです。

 

ネタバレ感想

ネタバレ注意
ここから先は物語の結末にも触れているのでネタバレ注意です。

原作

原作の漫画とアニメに違いがあるか調べてみました。

原作(漫画) アニメ
第1話 お弁当を忘れる 第1話
第2話 訪問販売 第2話
第3話 雅と再会 第3話
第4話 バーゲンセールにカチコミ 第4話
第5話 美久の誕生日 第5話
第6話 ルンバ 第7話
第7話 亮太と遊ぶ 第8話
第8話 DIY 第9話
第9話 イメチェン 第11話
おまけ漫画 銀のさんぽ1 第6話
おまけ漫画 これが雅流
おまけ漫画 いざ尋常に
第10話 フィットネス 第10話
第11話 会長の誕生日 第17話
第12話 フリーマーケット 第16話
第13話 雅の自宅 第15話
第14話 試乗 第14話
第15話 虎二郎のクレープ 第13話
第16話 VSくまさんベアーズ 第19話
第17話 商店街 第20話
第18話 美久の両親 第21話
おまけ漫画 銀のさんぽ2 第12話
おまけ漫画 練習 第24話
おまけ漫画 ヒザの限界 第18話
第19話 ゴキブリ 第22話
第20話 町内子供会のクリスマス 第23話
第21話 慰労 第26話
第22話 喫茶店でパート 第25話
第23話 酉組の姐さん 第27話
第24話 ポリキュアショー
第25話 パン作り
第26話 ピンキーちゃん 第29話
第27話 誕生日 第28話
おまけ漫画 極主夫先生1
おまけ漫画 極主夫先生2
おまけ漫画 姐さんと銀  第30話

アニメは「おまけ漫画」を話数に入れているので少々ズレがありますが、基本的には漫画をそのままアニメ化しています。

原作を見ていると物足りないと感じる人もいるかもしれませんが、音楽や効果音によって笑いも増えた気がします。

特にプリキュアならぬポリキュアのテーマソングの完成度が高く、第5話で龍が「クライムキャッチポリキュア☆」のBlu-rayBOXを買うときに、店員が光り輝いて説明する場面は、アニメでしかできない面白い表現だなと思いました。

漫画の第38話でラップバトルをするので、ここをアニメ化したら面白くなりそうな予感がします。

 

馴れ初め

見ていて一番気になるのは、龍と美久の馴れ初めです。アニメでは描かれていませんでした。漫画にも直接は描かれてはいないのですが、匂わせる場面が二つありました。

第51話の喫茶店の新作メニューを食べて過去を思い出す場面があります。龍が食べると、ヤクザとの抗争でボロボロにやられ、裏路地に座り込んでいる時に三久と出会ったことを思い出します。

第63話では、抗争でやられたボロボロの龍を三久が担いでいたことを思い出します。

おそらくこれが龍と三久の出会いだと思います。龍は三久に助けられ、一線から退き、三久と結婚して専業主夫になったのかと思います。

 

ヤクザ用語

本作には多くのヤクザ用語が登場しました。

第2話、龍が包丁を見て「ヤッパ」と言います。ヤッパは刃物のことです。語源については諸説がありますが、刃(やいば)が変化して「ヤッパ」になったと言われています。

第4話、国巳組の若頭が龍を追いかける時に「カチコミか?」と言います。「カチコミ」は、ヤクザが事務所を襲撃するという意味です。

第7話、三久が義理事(結婚式)でルンバを貰ったと龍が説明します。義理事は、冠婚葬祭のことを意味します。

第8話、亮太がポリキュアのコバルトポリスのフィギュアを壊してしまい、龍が「ケツモチは任せろ」と言います。「ケツモチ」は、ヤクザが行っている商売に対してトラブルが発生したときに、尻拭いをすることを意味します。

第11話、龍がショッピングモールで買い物中に「アヤつけようっちゅうんか」と言います。「アヤつける」は、「文句をつける」という意味です。「文句」の「文」はアヤとも読むので、「文句」の先頭だけ切り取って「アヤつける」となったそうです。

第16話、龍がフリーマーケットに来たヤクザに向かって「お前らもゴンタやのう」と言います。「ゴンタ」は不良のことを意味します。ゴンタは、浄瑠璃『義経千本桜』の登場人物の「いがみの権太」が由来とされています。

第21話、龍が美久の両親に「自分は1回も歌ったことないんですよ」と言います。「歌う」は警察の取り調べで自白することを意味します。

第25話で、龍が喫茶店のマスターから仕事を任され「久々のシノギ、腕が鳴るで」と言います。「シノギ」はヤクザが収入を得るための手段のことを意味します。語源については諸説ありますが、「鎬(しのぎ)を削る」(激しい戦いの末に手に入れる意味合い)から由来していると言われています。

 

生配信でカチコミスペシャル

2021年4月16日に配信された「生配信でカチコミスペシャル」では、出演者の津田健次郎、伊藤静、興津和幸、監督の今千秋が出演し、本作の概要や裏側について話していました。

製作の裏側やテーマソングの裏話を聞けたので面白かったです。番組の内容について簡潔にまとめました。

  • 静止画に見えるアニメーションは実は大変
  • 第一話の収録の時に作者のおおのこうすけ先生がやって来て色紙を頂く
  • お気に入りのシーンを振り返る
  • ポリキュアのテーマソングは監督が歌っていた
  • ポリキュアのテーマソングはフルバージョンが存在する
  • おおのこうすけ先生のツイート情報
  • Part2の配信決定(配信日時は不明)

 

まとめ

こんなに笑ったアニメは初めてかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です