こんにちは、つけものなすです。
今回は、オーストラリア映画『ストレンジ・ハウス: 呪われた家の秘密』について書きたいと思います。
『ストレンジャー・シングス』を彷彿とさせます。
ストレンジ・ハウス: 呪われた家の秘密
幽霊
『ストレンジ・ハウス: 呪われた家の秘密』(原題:Das schaurige Haus )は、2020年10月30日にオーストラリアで公開され、2021年5月14日にNetflixで配信開始となりました。上映時間は1時間39分。
監督は、ダニエル・プロハスカ。出演は、レオン・オーランディアニ、ベンノ・ロスコフ、ユリア・コーシッツ、ラース・ビッテルリッヒ、マリ・ヴァイヒスラーなど。
都会から田舎のボロ家に引っ越してきた母親(サビネ)と息子二人(兄のヘンドリックと弟のエディー)は、不動産業者のロケルに家の中を案内してもらいます。
部屋は埃まみれで汚く、屋根裏部屋はオーナーの私物が置いてあるので入ることができず、如何にも不気味な家です。
サビネの夫は事故で亡くなり、都会の生活費は高いため、田舎に引っ越してきました。部屋の整理をしていると、エディーは何者かに呼びかけられます。すると、突然屋根裏部屋の扉が開き、誰かに呼びかけられます。まるで、幽霊に話しかけられているみたいです。
毒キノコ
夜中、ヘンドリックが寝ていると、エディーが部屋にやって来て、壁に不気味な落書きをします。翌日、エディーに落書きについて聞きますが、何も覚えていません。
隣人の家に挨拶に行くと、出てきた女性は「どうせ、すぐに出ていくわ」と不気味なことを言います。村の住人はヘンドリックに対して、冷たい態度を取ります。家の近くには、「ラルフ&ローランド・ポルツマン」と記された墓があります。
ヘンドリックはエディーを連れて公園へ遊びに行きますが、地元の悪ガキから嫌がらせを受けます。相手は大人数のため反撃することはできず、弟を連れて帰ろうします。帰り道、公園で知り合ったフリッツから、ボロ家の元所有者であるアマリア・ポルツマンの話を聞きます。
1980年の夏、母親のアマリアはキノコ狩りへ、息子のラルフとローランドは庭で遊んでいました。夕食時、ラルフとローランドは、アマリアが作った毒キノコ入りのスープを飲んで亡くなり、子供を殺害したアマリアは自殺しました。
動機は不明ですが、アマリアは心の病を抱えていたと言われています。一体、この家で何が起こったのでしょうか。
登場人物
ヘンドリック
田舎に越してきた青年。母親がソファで寝ていると毛布をかけてあげ、夕飯の支度もこなし、弟想いの好青年です。田舎に絶望した青年がヤケクソにハッシュタグをつける描写は面白いです。ヘンドリックを演じるのは、レオン・オーランディアニです。
エディー
ヘンドリックの弟。幽霊に取り憑かれます。エディーを演じるのは、ベンノ・ロスコフです。
サビネ
ヘンドリックとエディーの母親。サビネを演じるのは、ユリア・コーシッツです。
フリッツ
幽霊調査に協力するオタクです。血を見ると気絶します。フリッツを演じるのは、ラース・ビッテルリッヒ
イダ
幽霊調査に協力し、ヘンドリックとは恋仲の関係になっていきます。イダを演じるのは、マリ・ヴァイヒスラーです。
ネタバレ感想
ここから先は物語の結末にも触れているのでネタバレ注意です。
フィルムと日記
ヘンドリックは悪夢にうなされて目が覚めると、エディーが壁に落書きをしていることに気付きます。エディーは幽霊に取り憑かれ、呪文のように何かを唱えています。壁には「GOBE」と書かれ、スロベニア語で意味はキノコです。
翌日、ヘンドリックは、昨晩起こった奇妙な出来事をフリッツとイダに話します。ヘンドリックは昨晩の様子をスマホで撮影していたので、その映像を二人に見せると、エディーが唱えていた呪文はスロベニア語であることが判明します。
エディーは、「ママは無実」と言っていました。フリッツは、自殺したアマリアは無実で、真犯人は他にいると推察します。
翌日、悪ガキに殴られ怪我をしたヘンドリックの元に、心配したイダが訪ねてきます。ヘンドリックはTシャツに下着一枚姿だったので、好きな人に見られて「わー、ごめん」と少年ジャンプみたいな展開になるかと思ったのですが、なりませんでした。
エディーに取り憑く幽霊を調べるため、フリッツとイダはヘンドリックの家で降霊会を行います。すると、エディーは幽霊に取り憑かれ、屋根裏部屋の扉が開きます。
室内には不気味なモノが置いてあり、その中からある本を見つけます。本の中にはフィルム(スーパー8mmフィルム)と日記が入っていました。
不倫
ヘンドリックとイダが日記を見つつキスしそうになると、絶妙なタイミングでインターホンが鳴り、ロケルが訪ねてきます。サビネに用があり、家の中に入ろうとしますが、ヘンドリックは拒みます。ロケルは怪しげな表情を浮かべます。
見つけたフィルムと日記から、ポルツマン氏がシーロス(隣人の女性)と浮気していたことが分かります(ここは、イダの洞察力がすごい)。
三人はシーロスの家を訪ねますが、留守だったため、勝手に窓をこじ開け中に入ります。すると、シーロスが帰って来て見つかってしまいます。
三人はシーロスから話を聞きます。シーロスは、ポルツマン家の家政婦でしたが、妻の様子がおかしくなったため、家政婦を辞めていました。毒殺の事件が起きた時には、家政婦を辞めていました。
三人は今後どうするか話し合いますが、ヘンドリックとイダは言い争ってしまいます。翌日、ヘンドリックはイダに謝りに行きます。
祭り
二人は川辺で話し、イダはヘンドリックを祭りに誘います。すると、ヘンドリックが突然ラルフに見えることがあります。ラルフに取り憑かれたのか確かめるべく、フリッツと合流してヘンドリックの家で一晩を過ごします。
夜中、突然ヘンドリックは立ち上がり、ラルフに取り憑かれます。ラルフは「復讐、殺人、母親」と言います。
イダはラルフに取り憑かれたヘンドリックにキスをして正気に戻します。調査を進めるのと同時に、ヘンドリックとイダの関係性が恋人になっていく演出は、ドキドキして面白いです。
祭り当日、ヘンドリックは洗面台の前でサビネが泣いているのに気付きます。サビネは、都会の生活費が高いため田舎に引っ越し、無理な要求ばかりしてごめんと謝ります。それに対してヘンドリックは、「大好きだよ」と一言。素晴らしい青年です。
祭りの会場は大勢の人が集まり、酒を飲み踊り明かしています。ヘンドリックは会場に向かう途中に、一台の車とすれ違います。その車からは、フィルムに映っていたナメクジのペンダントを付けている人が降りてきます。ヘンドリックは車に乗り込み、所有者の家に潜り込みます。
真犯人
ヘンドリックは部屋の引き出しから手紙を見つけますが、後ろからお婆さんに話しかけられます。ヘンドリックは急いで外に出て、近くにいたロケルに助けを求めますが、ロケルはお婆さんのことを母親と呼びます。
ヘンドリックが訪れた家は、ロケルの家でした。ロケルの母親はポルツマン氏と不倫をしていました。ロケルはポルツマンの隠し子だと発覚します。
イダは自転車を走らせ、ヘンドリックと合流しますが、後ろからロケルが追ってきます。月夜を背景に自転車を走らせる場面は、80年代のアメリカ映画を彷彿とさせ、好きなシーンです。
祭りの会場にいるサビネは、ヘンドリックの異変に気付き、警察と共にロケルの家に向かいます。
ヘンドリックとイダは洞窟に逃げ込み、警告文の看板の先へと進んでいきます。この洞窟は、映画の冒頭でサビネが仕事のために訪れていた洞窟です。ヘンドリックとイダは足を滑らせ、奥地へ入ってしまいます。
ヘンドリックは岩に足が挟まり、身動きが取れなくなります。外は大雨が降り、水面が徐々に上がってきているため、イダは洞窟を抜け出し、助けを求めに行きます。
ロケルは警察に捕まり、ヘンドリックは救護班に助け出され、一件落着します。
エディーの体に取り憑いたローランドは、ロケルの母親に「あなたが殺した」と言い、ロケルの母親は自白します。その後、毒殺事件の捜査が再開され、犯人はポルツマン氏と不倫関係にある夫人の犯行で、アマリアは自殺ではないことが証明されます。
感想
ストーリー、キャラクター、サウンド全てが、『ストレンジャー・シングス』を彷彿とさせる内容でした。肝心の謎解きの部分が弱く感じ、登場人物があまりにも少ないので、誰が犯人か目星がついてしまいます。そこが物足りないと感じました。
主人公のヘンドリックは、母親や弟想いの素晴らしい青年で、好きになりました。全体的に雰囲気は良かったのですが、話の内容に満足いきませんでした。
まとめ
主人公の好青年が良かったです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
参考文献
Das schaurige Haus (2020) – IMDb
https://www.imdb.com/title/tt9654108/
Das schaurige Haus (Film) – Wikipedia
https://de.wikipedia.org/wiki/Das_schaurige_Haus_(Film)
ストレンジ・ハウス: 呪われた家の秘密 – 映画情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarks映画
https://filmarks.com/movies/97033