今回は、「シャイニング」を溺愛している「フォロウィング」について書きたいと思います。
超低予算映画「フォロウィング」
「フォロウィング」は1998年に公開されたクリストファー・ノーラン監督のデビュー作です。日本では2001年に公開されました。
作家志望のビルはアイデアを探すため人を尾行していました。ある日、ビルはいつものように男(コッブ)を尾行していると、気付かれ話しかけられます。泥棒であるコッブは、警察がつけてきたのかと思い話しかけました。コッブはビルを泥棒に誘い二人で空き巣に入ることになりますが…。
時系列がバラバラに描かれていてちょっと難しい映画です。フィルム・ノワールのように白黒で撮り製作費は6000ドルと超低予算です。
この映画には、スタンリー・キューブリック監督の「シャイニング」(1980年)のオマージュが数多くあります。
「シャイニング」とは?
「シャイニング」は1980年に公開されたスタンリー・キューブリック監督のホラー映画です。
閑散期のホテルの管理を任されたジャック(ジャック・ニコルソン)は、妻のウェンディ(シェリー・デュヴァル)と息子のダニー(ダニー・ロイド)を引き連れてホテルへ行きます。
小説家志望のジャックは小説の執筆に励みますが、このホテルは何かが変で様々な超能力を目撃することになります。
原作ではホテルに行ってからジャックが変になっていくという物語なのですが、映画ではホテルに行く前からジャックはイカれているように見えます。原作を変更したことに対して原作者のスティーヴン・キングはめちゃくちゃ怒っています。
それでも映画は商業的にヒットし、最近では、スティーヴン・スピルバーグ監督の「レディ・プレイヤー1」(2018年)でオマージュされるなど大傑作となっています。
オマージュ1 主人公が作家志望
ビルは自称作家の無職です。アイデアを得るために誰かを尾行していました。
「シャイニング」のジャックも作家志望で、ホテルで小説の執筆に励みます。
どちらも小説家志望なのです。
オマージュ2 ポスター
ビルの部屋にはたくさんのポスターが飾られていて、その中に「シャイニング」のポスターがあります。ちなみに「シャイニング」以外にも、「レザボア・ドッグス」(1992年)、「カサブランカ」(1942年)、「サンセット大通り」(1950年)のポスターが飾られています。
オマージュ3 ダニー
ビルが使っているクレジッドカードはコッブがダニー・ロイドから盗んだものでした。ダニー・ロイドは「シャイニング」でジャックの息子のダニーを演じた俳優と同じ名前です。コッブが住んでいた場所もダニーの家でした。
終わりに
こんなに多くの「シャイニング」のネタがあるとは思いませんでした。ノーランは余程「シャイニング」が好きなのでしょう。