Amazonプライム・ビデオのオススメに出てきた「アップグレード」。気になったので、さっそく見てみる。
2019年に公開されたアメリカ映画。監督は「ソウ」シリーズの脚本を手掛けたリー・ワネル。出演者には、ローガン・マーシャル=グリーン、ベティ・ガブリエル、ハリソン・ギルバートソン、ベネディクト・ハーディ、リチャード・カウトーン、メラニー・パレイなど。
自動車整備の仕事をしているグレイは、妻であるナシャと自動車で移動しているときに、車が暴走し横転してしまう。何者かに襲撃され妻は殺されてしまい、グレイは全身麻痺をおって車椅子生活に。
そんな時、知人のIT企業の若き社長であるエロン・キーンがAIチップを体内に埋め込むば体を動かせるようになると提案する。手術は極秘に行われ、グレイはAIチップを体内に埋め込む。体を動かせるようになったグレイは、妻の復讐のため犯人を追うことに。
キャスト
ローガン・マーシャル=グリーン
主人公のグレイ役を務めるのはローガン・マーシャル=グリーン。「プロメテウス」や「スパイダーマン:ホームカミング」に出演している。
ベティ・ガブリエル
女性刑事のコルテス役を務めるのはベティ・ガブリエル。「ゲット・アウト」などに出演している。
ハリソン・ギルバートソン
ステムを開発した天才エンジニアのエロン・キーン役を務めたのはハリソン・ギルバートソン。「ニード・フォー・スピード」などに出演している。
メラニー・バレイヨ
グレイの妻であるアシャ役を務めたのはメラニー・バレイヨ。
いつの時代なのか?
近未来の話であるのは確かだが、正確に時代の説明はない。一体いつの時代なのか、本編中に一瞬ヒントが映っている。
グレイが妻の解剖結果の資料を眺めるシーンがあるのだが、そこにはアシャの生年月日と年齢が記されている。アシャは2008年1月12日生まれ。亡くなった時の年齢は38歳。つまり今は2046年ということが分かる。
機械を毛嫌いしている皮肉さ
グレイは自分の仕事が機械に置き換わることを恐れ、最新テクノロジーのIT技術を毛嫌いしている。事件に巻き込まれ、車椅子生活になってしまい機械に頼るしかない姿は何とも皮肉である。しかも体内にAIチップを埋め込むことに。
AIに乗り移られた斬新な戦闘シーン
AIであるステムがグレイの体を操作して戦うシーンは面白い。人間と違って無駄な動きがないロボットのようなカクカクした戦い方は斬新である。
ダメ男の割に
グレイは自宅で車整備の仕事をしている。ナシャはコボルト社の負傷兵のロボット義足の開発をしている。妻の方がエリートであることが分かる。グレイの仕事っぷりは正直よく分からない。
ナシャもグレイのことを下に見ているようなシーンもあるので、ダメな男がAIと同化して強くなっていく話を想像してしまった。
結末
グレイを実験台にしてステムと同化させるために、グレイとナシャを襲った。目的はグレイだったので、ナシャは殺す必要がなかった。グレイの心は閉ざされてしまい、ステムに体を奪われてしまう。
ナシャを殺す必要がなかったと分かるシーンでのグレイの悲しさは、見ているこっちも悲しくなってきた。グレイの心を閉ざすところで、グレイとナシャが会う演出は、切なかった。心は返ってくると思ったが、そのままステムに乗り移られてしまいゾクッとした。