【ネタバレ感想】『ヤギを追跡せよ』随所に感じるエディ・マーフィ

こんにちは、つけものなすです。

今回は、ポンコツ警察官二人がヤギを追跡するブラジル映画『ヤギを追跡せよ』(21年)について書きたいと思います。

コメディ映画です。

ヤギを追跡せよ

大胆な警察官

『ヤギを追跡せよ』(原題:Cabras da Peste)は、2021年3月18日よりNetflixで配信開始されたオリジナル映画です。上映時間は1時間38分。監督はヴィトール・ブラント。

田舎の警察官ブルースウィルス・ノナトは、扇風機を盗んだ男を見つけ、後を追いかけます。白熱の追いかけっこにより男を捕らえますが、追いかける道中では、他人の家に不法侵入し、器物損壊を繰り返し、署長に大激怒されます。住民に迷惑をかけた罰として、セレスティナと名付けられているヤギの面倒を見ることになります。

ブルースウィルスという名前は本名で、父親がアクション映画好きで、ブルースウィルスと名付けました。兄弟の名前もアクション俳優に因み、チャック・ノリス、チャールズ・ブロンソン、バンダム、メル(メルギブソン)と名付けられています。

ノナトはヤギの面倒を見ることになりますが、目を離した隙にヤギを逃がしてしまいます。ヤギを探して歩いていると、一台の不審なトラックを見つけます。

片目を失ったトラックの運転手は、電話で誰かと話しており、荷台にはヤギが迷い込んでいました。不審に思ったナノトは、運転手に積荷の書類を見せるよう要求しますが、銃を突きつけられます。運転手は、ヤギが乗ったトラックを走らせ、逃げてしまいます。

トラックのナンバープレートを便りに居場所を突き止め、サンパウロに向かいます。タイトルの「ヤギを追跡せよ」の始まりです。

ノナトを演じるのは、ブラジルの俳優エジミウソン・フィリオです。本作には格闘シーンがありますが、エジミウソン・フィリオ自身にテコンドーの経験があるそうです。

 

内勤の警察官

都会の警察官は、麻薬組織を捕まえるため、ある作戦を実行します。警察官二名が売人を演じて潜入捜査を行い、売人と接触を図ります。そのうちの一人に選ばれたのが、気弱な内勤警察官のトリンダージュです。トリンダージュは、危険すぎると作戦の参加を拒みますが、指揮官であるプリシラは、気弱な方が怪しまれないと半ば強引に説得します。

潜入捜査をするトリンダージュとムキムキの警察官カイークは、売人と取引を始めます。しかし、トリンダージュは取引中に口を滑らせ、警察官ということがバレてしまいます。その場は銃撃戦となり、トリンダージュは一目散に逃げますが、銃弾は相棒のカイークに命中し、亡くなってしまいます。

潜入捜査に失敗し、相棒を死なせてしまったトリンダージュは、異動となります。そこで、ヤギを探すノナトと出会います。

トリンダージュを演じるのは、『シティ・オブ・ゴッド』(03年)などに出演しているブラジルの俳優、監督のマテウス・ナシュテルゲーレです。

 

ナイフゲーム

トリンダージュの異動先の事務所を訪れたノナトは、「セレスティナが誘拐された」と話し、誘拐されたのがヤギということを言い忘れ、トリンダージュは子供が誘拐されたと思い込み、捜査に協力することになります。このすれ違いは、アンジャッシュのコントみたいで面白いです。

本作は、とにかく緩いです。中国系の居酒屋を訪れ場面では、店内にあるメニューの表記が日本語だったり、指の間をナイフでトントンするナイフゲームを本物のナイフでやって悲惨なことになったり、全体的に緩いコメディとなっています。そして、なぜか随所にエディ・マーフィを感じる映画となっています。

 

ネタバレ感想

ネタバレ注意
ここから先は物語の結末にも触れているのでネタバレ注意です。

主人公の名前はブルースウィルスですが、随所にエディ・マーフィを感じました。

麻薬組織を追う物語は、『ビバリーヒルズ・コップ』(85年)と同じで、ノナトが着ているスタジャンは、『ビバリーヒルズ・コップ2』(87年)のエディ・マーフィと重なります。

タクシーの運転手と映画の話をする場面では、運転手が「『ジュレック2』のドンキーが笑える」と話します。ドンキーの声優を演じたのは、エディ・マーフィです。

オープニングとエンディングで流れる曲は、『ビバリーヒルズ・コップ』でお馴染みのグレン・フライ「The Heat Is On」に似ており、曲名を調べると「Heat is on」でした。曲調は似ているので、おそらくアレンジバージョンだと思います。

ノナトとトリンダージュが椅子に縛られる場面は、『ダイ・ハード3』(95年)のブルース・ウィリスとサミュエル・L・ジャクソンみたいでしたが、本作はブルース・ウィリスというよりも、エディ・マーフィでした。

ビバリーヒルズ・コップ

1984年に公開(日本は翌年の85年に公開)されたアメリカ映画です。監督はマーティン・ブレスト。出演は、エディ・マーフィ、ジャッジ・ラインホルド、ジョン・アシュトンなど。

エディ・マーフィ演じるアクセル・フォーリーは、腕の良い刑事ですが、問題ばかり起こしています。ある日、親友のマイキーと再会し飲み明かしますが、その帰り道にマイキーは殺されてしまいます。

捜査に参加することができないアクセルは、殺された親友の仇を討つために、独自で捜査を行います。グレン・フライの「The Heat Is On」やハロルド・フォルターメイヤーの「Axel F」の音楽に合わせ、ビバリーヒルズをかっ飛ばしていきます。

 

まとめ

80年代の懐かしさもある映画でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

参考文献

Edmilson Filho – Biography – IMDb

https://www.imdb.com/name/nm2207767/bio?ref_=nm_ov_bio_sm

 

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