【ネタバレ感想】『ウィッシュ・ドラゴン』金よりも大切なものがある

今回は、願いを叶えてくれるドラゴンに出会うボーイミーツガール『ウィッシュ・ドラゴン』について書きたいと思います。

 

ウィッシュ・ドラゴン

幼馴染

『ウィッシュ・ドラゴン』(原題:Wish Dragon)は、2021年1月15日に中国で劇場公開され、その後に2021年6月11日からNetflixで配信開始となりました。監督は、アッペルハンス。

舞台は上海。

少年ディンは母子家庭で育ち、学校では変わり者と見られ、いじめられています。そんな時、少女リナと出会います。リナは父子家庭で育ち、ディンとリナはお互いの境遇が似ていることから仲良くなっていきます。

一緒に凧揚げをしたり、勉強を教えあったり、家族ぐるみで仲良くなります。しかし、リナは父親の仕事の都合で引っ越すことになり、離れ離れとなります。

 

天と地の差

月日は流れ、大学生になったディンは、中華屋のデリバリーでアルバイトをしています。大学をサボってまでもアルバイトを続けているため、落大の危機にあります。それでもアルバイトを続けるのには、ある理由があります。

幼馴染のリナは、モデルとして活躍しています。ディンはリナの誕生日パーティが開かれることを知り、その時に着ていくスーツを買うために、アルバイトをしてお金を稼いでいました。稼いだお金もたかが知れているので、ボロスーツしか買う事ができません。

デリバリーをしていると、神と名乗るタンクトップのおじさんに出会います。おじさんはディンに謎のティーポットを渡します。ティーポットに触れると、中からロンジューと名乗るドラゴンが現れます。

 

ウィッシュドラゴン

ロンジューは、ティーポットの持ち主の願い事を3つ叶えてくれます。願い事には人を傷つけることや人の気持ちを変えること、時間の移動など不可能なこともあります。ロンジューは『アラジン』(92年)のジーニーみたいです。

ウィッシュ・ドラゴンは、10人の願いを叶えれば楽園に行くことができるため、願いを叶えることを急いでいます。ディンが最後の一人です。1000年もの間、ティーポットの中にいました。

そこへ、ティーポッドを狙う悪党三人組が現れます。ディンは悪党に追い詰められ、絶体絶命のピンチの時に「強くなりたい」と願います。すると、ディンはカンフーの達人となり、悪党を懲らしめます。

残る願い事はあと2つ。ディンはリナに会うために願い事を使います。

 

ネタバレ感想

ネタバレ注意
ここから先は物語の結末にも触れているのでネタバレ注意です。

ロンジューは楽園へ行きたいがために、願いを叶えることを急ぎますが、ディンは急がずに考えます。残る願い事はあと2つ。

ディンはリナの誕生日パーティに参加するため、パーティの参加者に相応しい格好にするようロンジューに願いします。ロンジューは人間の姿になり、執事に扮してパーティに参加します。リナは来場者と話すのに忙しく、話しかける隙はありません。

パーティのメインイベントのダンスパーティで、リナは父親のワンとダンスをすることになっていましたが、ワンは仕事で忙しいため、パーティに参加していませんでした。ディンは困っているリナを助けるため、舞台上で得意のカンフーを披露します。

リナは会場を抜け出し、大量の誕生日プレゼントの箱に囲まれた部屋で一人寂しく泣いています。リナの欲しい物は誕生日プレゼントではなく、父親の愛情でした。

ロンジューはお酒を飲みすぎて酔っ払い、魔法の効力を制御することができず、ドラゴンの姿に戻ろうとしています。酔いを覚ますため、水を飲もうとトイレの便器に溜めてある水を飲んでしまい、この場面は見ていて「うぇー」となりました(笑)。

泣いているリナを慰めるため、ディンはダンと名乗り話しかけます。リナはディンだと気付いていません。すると、ワンからテレビ電話がかかってきます。ワンは誕生日プレゼントを贈りますが、去年と同じのアクセサリーでした。

高級レストランでディンとリナはランチをしていると、ティーポッドを狙う悪党三人組がやって来ます。ディンとリナはロンジューの助けを借りて悪党三人組と戦い、何とか逃げ切ります。二人は子供の頃に仲良く遊んでいたあの頃を思い出します。

悪党から逃げ切ると、ロンジューの魔法の効力は切れてしまい、高級スーツからジーパンのTシャツ姿になります。リナはディンだと気付きます。喧嘩するかと思いきや、リナは今いる場所がディンの住んでいる場所(故郷)だと気付き、2人は懐かしさに浸ります。

リナはディンの家族や近所の人と楽しく団欒します。その様子を見ているロンジューの目は輝かしいです。ディンはリナと子供の頃のような関係を望みますが、リナは父親が築き上げた今の生活を守るため、ディンの元から離れていきます。

失恋したディンはお金がないからリナと一緒にいられないと思い、ロンジューに大金持ちになるよう願います。本当に願いはそれで良いのかとロンジューは言って、自分の過去について話します。

ロンジューは王家に生まれ、豪華の宮殿で暮らし、お金が全てだと教えられました。家来に休みを与えず働かせていました。ロンジューは、娘を裕福な家と結婚させ、息子を戦地へ送り英雄となって亡くなりました。

ロンジューは王となり国を支配してきましたが、病気で弱っていた頃、そばに寄り添ってくれる人は誰もいませんでした。

死んだ後、天国の門に行くと、神はロンジューをウィッシュ・ドラゴンに変えてティーポッドに閉じ込めました。生きていく上で大切なのは金ではないことを学ぶよう命じられます。ロンジューはディンと知り合い、家族や友人など大切なものを学びます。

ロンジューはディンの願いを叶えようとすると、ワンと悪党三人組が現れます。ワンは悪党三人組にティーポッドを探すよう命じた張本人です。会社の経営が厳しいため、願いを使って解決しようとしていました。

ディンと悪党はティーポッドの取り合いになり、ワンは戦いに巻き込まれ、倒れてしまいます。悪党はディンからティーポッドを奪い、自身の体を金にするよう願います。触れたものは金となります。

ディンは車で逃げる悪党を追いかけ、再びティーポッドの奪い合いとなります。激しい戦いの末、悪党に触れたロンジューは金となり、ティーポッドと共に海の底に沈んでいきます。悪党は自分に触れて金となります。もう少しマシな願いことをすれば良かったのに。

ロンジューは目を覚ますと、人間の姿に戻っていることに気付きます。あたりを見回すと、そこは天国の門の前でした。神が命じた大切なものを見つける事ができたため、憧れの天国に行けることになります。しかし、ロンジューは神に逆らい、地上へ戻ろうとします。

ロンジューはウィッシュドラゴンとなり、地上へ戻ります。ディンの元へ行き、最後の願いを叶えます。その願いは、ワンの命を救うことです。3つの願いを叶えたことにより、ティーポットは消えて無くなります。

ディンとリナは子供の頃のように仲良くなり、願いを叶えたロンジューは天国へは行かず、再びウィッシュドラゴンになりました。ロンジューはディンと抱き合い、別れを告げます。ティーポットは神と名乗る男に預け、どこか遠くへ行くのでした。

 

まとめ

金よりも大事なものがあることに気付かされる映画でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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