【ネタバレ感想】『フォーエバー・リッチ』ギャング気取りのラッパーが奪われた夢を取り戻す

こんにちは、つけものなすです。

今回は、ギャング気取りのラッパーが奪われた夢を取り戻すオランダ映画『フォーエバー・リッチ』(21年)について書きたいと思います。

SNSの拡散合戦が始まります。

フォーエバー・リッチ

ギャング気取り

『フォーエバー・リッチ』(原題:Forever Rich)は、2021年10月1日から配信開始されたNetflixオリジナル映画です。上映時間は1 時間30分。

監督は、シェイディ・エル=ハムス。出演は、ジョナス・スムルダース、ダニエル・コルフ、シネム・カヴス、ハデヴィック・ミニスなど。

過激な発言やパフォーマンスで注目を浴びているギャングのラッパーのリッチ。幼い頃は貧しかったため、人気者になって金持ちになるのが夢でした。若者から熱狂的な支持を集め、大手レコード会社から契約を持ちかけられ、夢を叶えるまであと少しです。身に付けている高級腕時計は、夢を叶える証として大切にしています。

リッチには妻とその子供がいます。リッチの母親は息子の成功を喜び、リッチの現場へ遊びに来たりしますが、酒に溺れています。

リッチはギャングのラッパーとして知られていますが、銃を撃ったことがないようなギャングです。常に強気ではいますが、そこまでの度胸はありません。

 

辱め

ツアーマネージャーのトニーと駐車場を歩いていると、仮面を被った強盗集団に襲われます。強盗集団は二人に暴行を加え、その様子をスマートフォンで撮影し、リッチの腕時計とトニーの鞄を奪って逃走します。撮影した映像はSNSに拡散され、「ギャングのくせに泣きべそをかいている」と辱めを受けます。

動画を見た視聴者が、ツアーのチケットをボイコットする運動を呼びかけ、チケットが売れなくなってきます。知り合いのラッパーに会うと、「ギャングのくせに警察に頼ったのか」と馬鹿にされます。

奪われたトニーの鞄にはスマホが入っていたため、トニーのスマホの位置情報を使って強盗集団のいる場所を突き止めます。リッチは奪われた高級腕時計と夢を取り戻すため、強盗集団と戦います。

 

ネタバレ感想

トニー・モンタナ

リッチとトニーが強盗集団の居る場所に、殴り込みに行こうとすると、リッチが「トニー・モンタナだ」と言う場面があります。

トニー・モンタナは、『スカーフェイス』(83年)の主人公の名前でアルパチーノが演じています。『スカーフェイス』は、キューバ難民の青年トニー・モンタナが、麻薬の密売で裏社会をのし上がっていく物語です。ラッパーたちのバイブルとなっています。

 

黄緑色の靴

リッチとトニーは、街中で見つけた強盗集団を襲撃するため、ボディガードのアッピを呼び出します。アッピはリッチ曰く、テロリストを6人殺したそうです。アッピは強盗集団に詰め寄りますが、返り討ちに遭い、ナイフで刺され重傷を負います。

強盗集団の中に黄緑色の靴を履いている人物がいますが、そんな明るい靴を履いていたら見つかってしまうだろうと思いました(案の定見つかっていますが…)。

リッチは黄緑色の靴を履いている男を捕らえますが、腕時計は持っていませんでした。重傷を負ったアッピを病院に搬送し、アッピの子供の面倒を見る約束をしたため、男を連れてリッチの自宅へ向かいます。

 

1112

リッチは強盗集団の一人を捕まえたことをSNSで拡散し、男を人質に腕時計を取り返そうとします。しかし、車内に置き忘れたリッチのスマホが盗まれ、スマホに保存されているセックス動画がSNSに拡散されます。リッチのスマホの暗証番号は「1112」でした。「1112」はリッチの生まれ育った街のことです。

強盗集団から「5万ユーロを持って1112の廃モールへ来い。2時間以内に来なければ、さらに動画や画像を流す」と脅迫メッセージが届きます。

 

暴発

強盗集団の一人である男をトランクに乗せて車を走らせていると、リッチは銃を取り出します。トニーは「銃は止めとけ」と説得しますが、リッチと言い争いになり、銃を暴発してしまいます。銃弾はサイドウィンドウに命中し、走行中のパトカーが不審に思い近付いて来ます。

警察官は車のトランクを開けようとすると、男がトランクから飛び出し、逃げていきます。リッチたちはその隙に車を走らせ逃げますが、直ぐにパトカーが追って来ます。トニーはパトカーを巻くため、リッチを車から降ろし、逃げていきます。

 

白い仮面の男

リッチは指定の場所に辿り着くと、大勢の人々が集まっています。そこには、黄緑色の靴を履いた男もいました。リッチは銃で脅しますが、金を取られて逃げられてしまいます。リッチは白い仮面を被った男を追いかけ、捕まえます。

白い仮面の男の正体は、身に覚えのない男でした。もしかして白い仮面の男の正体はトニーだったりして、と推測して見ていましたが、全く関係のない男でした。ギャング気取りのリッチにムカついて、強盗を行ったと言うことでしょう。

リッチは白い仮面の男の服を脱がせ、その様子をスマホで撮影します。銃を向けながら「これ以上動画を流したらお前を殺す」と脅しますが、仮面の男が銃を奪おうとし、その際に仮面の男の足に銃弾が当たってしまいます。リッチは男を助けようとしますが、近くにパトカーがきたため、急いで逃げ出します。

腕時計を取り返したリッチは、取り返した旨をSNSに投稿します。自宅へ戻りますが、妻と子供の姿はありませんでした。腕時計とギャングとしての名誉は取り戻したかもしれませんが、大切なものを失いました。

腕時計を取り返したことにより、SNS上ではリッチを支持する声が大多数となり、トレンド入りするなど人気者となります。リッチはライブを開催し、観客の期待に応えます。

 

感想

特にどんでん返しもなく、奪われた腕時計を取り戻す90分間でした。何か進展がある度に、SNSに投稿し合うのは現代的で面白いなと思いました。

 

まとめ

『スカーフェイス』はラッパーたちのバイブルなのですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

参考文献

Forever Rich (2021) – IMDb

https://www.imdb.com/title/tt12748300/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です