【ネタバレ感想】『デンジャー・ゾーン』ドローン操縦士とアンドロイド兵士の物語

Netflixで配信中のオリジナル映画『デンジャー・ゾーン』の感想を書きたいと思います。

モニターでしか戦争を知らないドローン操縦士とアンドロイドの兵士がバディを組む異色の映画です。

 

デンジャー・ゾーン

ドローン操縦士

舞台は2036年。東欧で内戦が勃発し、アメリカ軍は無法地帯となった前線に駐留する。戦場で暗躍するヴィクトル・コバルは人前に姿を現さないことから幽霊(ゴースト)と呼ばれる。コバルに対抗すべくアメリカ軍はロボット兵士団のガンプ隊を創設する。主人公のトーマス・ハープ中尉は、ドローン操縦士で、基地からドローンを飛ばし戦場に参加している。激しい交戦が続く中、正体不明の装甲車を見つけたので攻撃の許可を上官に申請するが、装甲車の近くには負傷したアメリカ軍の兵士が2名いるため、攻撃の許可を得ることはできなかった。ハープは装甲車の中にミサイル発射装置を見つけ危険だと判断し、上官の許可を得ずに爆撃してしまう。戦地にいる40名のうち38名を救うが、2名は帰らぬ人となる。

本作の監督を務めたのは、『大脱出』(13年)などのミカエル・ハフストロームです。

主人公ハープを演じるのは、Netflix『ブラック・ミラー』の「待つ男」(19年)などに出演しているダムソン・イドリスです。お菓子を食べながらドローンで爆撃している様子は、モニターでしか戦争を知らない怖さを象徴しています。お菓子を食べながら戦争ゲームをやっている自分にも重なります。

 

ファルコン

上官の命令に背いたハープはナサニエル駐屯地に飛ばされる。現地でエックハート大佐と話し指揮官であるリオ大尉のもとへ行く。ロボット兵士の研究施設にいるリオと話し、任務に同行することに。表向きは病院にワクチンを運ぶ任務だが真の目的はコバルを探すこと。コバルはクラズニー(krasny)の首領。クラズニーの狙いはウクライナをロシアに併合すること。それに対して市民軍は対抗するが、ロシアの支援で勢力が拡大しているクラズニーは国連の手にも負えなくなる。コバルはウクライナの核兵器を狙っている。

エックハート大佐を演じるのは、『ハウス・オブ・カード 野望の階段』(13年)でダグを演じたマイケル・ケリーです。『ハウス・オブ・カード』はどハマりしていたので、大佐が登場した時は「ダグだ!」と心の中で叫びました。

リオを演じるのは、マーベルのファルコンでおなじみのアンソニー・マッキーです。本作ではファルコン以上の戦闘シーンを繰り広げていました。キャプテンと呼ばれていたのは笑いました。

リオが聞いていた音楽は、ジャズのスタンダードナンバーである「Stars Fell On Alabama」です。

 

AI

任務の準備をしているハープは、リオがアンドロイドの兵士であることを知る。リオがアンドロイドの兵士であることを知っているのはハープとエックハート大佐だけ。道中で市民軍やコバルの手下と争いになるが、ハープとリオはなんとか突破し、内通者がいる孤児院に向かう。孤児院では内通者のソフィアと話し、核ミサイルの起動に必要なコードはこの街のどこかの金庫にあると聞く。金庫について知っている武器商人のオシュラックから、クラズニーに武器を売ったことと、金庫の場所は銀行だと聞き出す。

リオは人間には厳しいですが、ロボット兵をいじめている兵士を見かけると注意するので機械には優しいです。移動中にハープの彼女の話になり、浮気していたらどうするなどアンドロイド・リオの小粋なジョークが炸裂します。こんなsiriがいたら嫌ですね(笑)。

孤児院を目の当たりにしたハープは、自分が投下した爆弾によって孤児が生まれることを知ります。このシーンはジーンっときました。

 

爆撃

銀行に向かう途中に、ハープはリオの追跡装置を外す。銀行ではコバルの手下と激しい戦いになり、ハープはエックハート大佐に応援を要請するが、派遣されたのはガンプ隊飲み。銀行にいた市民を守るため、ハープは初めて人を撃ち殺す。エックハート大佐はドローンを使い銀行を爆撃する。

リオのメカ兵との戦闘シーンは超かっこよかったです。特にスライディングが良かったです。ファルコン以上に動いてましたね。

今までハープは特に何もしていませんでしたが、コバルの手下との戦いで初めて人を撃ち殺します。市民を守ろうとしますが、ドローンの爆撃に巻き込まれます。ハープが今までやってきたことと同じ爆撃をくらいます。

 

リオの目的

リオがコードを手に入れたことを知ったハープは、上官に報告しようするがリオに拒まれる。リオは何かを企んでいた。ハープは車を止めるよう命令するが、命令に従わない。リオには命令する人間の判断が不適切の場合、命令を無視することができる機能があった。上官の命令を無視してこの地に足を運んでいるハープは、不適切な人間だと判断され、リオは命令を無視することができる。上官に逆らったハープを意図的に選んでいた。車から降ろされたハープはソフィアに捕まる。

リオは自分の目的を果たすためハープを利用していました。何でハープを選んだのかずっと考えながら見ていましたが、ここでようやく明かされます。

 

ゴースト

ロシアは領土を取り戻すため戦い、アメリカは紛争を拡大させロシアを弱体化させようとしていた。そのことを知ったリオは、核兵器を使ってアメリカを攻撃しようとする。全ての原因はアメリカ軍だと。リオはコバルのいるところに行き、コバルとその手下を殺して核兵器のある場所を聞き出す。ソフィアから解放されたハープは、エックハート大佐に状況を説明しリオを追う。ハープはダストリズ・コンビナートで核兵器を発射しようとするリオを止め、ドローンが爆撃する。

コバルを演じるのは、『ゴースト・イン・ザ・シェル』(17年)などに出演しているピルー・アスベックです。『ゴースト・イン・ザ・シェル』ではバトーを演じています。幽霊と呼ばれ謎めいた人物でしたが、呆気なく殺されます。

 

まとめ

ドローンの操縦士とアンドロイド兵士のバディ物語だけかと思いましたが、リオの目的が明かされ面白くなってきました。

アンソニー・マッキーのアクションシーンは良かったです。キャプテンに相応しいアクションでした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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